待ちに待った人事異動の時期。
もう何年も異動してないことだし、今年こそはさすがにあるだろ・・・
なんて期待を膨らませていたのに、フタを開けてみれば自分の名前がなくてガッカリ。
なんでだよ!おかしいだろ!
同期の奴らは異動しまくってるのに、なんで自分だけ?
何か自分に問題でもあるの?
もしかして使えない奴だと思われてるの?
納得できない!
そんな新年度早々怒りと不満でいっぱいのあなたに、この記事を捧げます。
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異動できない理由2パターン
①上司があなたを握って離さない
優秀な社員にまま見られるケースです。
部長「こいつを抜かれたらうちの部署は回らなくなるからどうか残してくれ!」
人事部「それじゃしょうがないな。考慮するか」
という感じ。
当たり前ですが、部長級の希望とヒラ社員の希望とでは人事への影響力がまったく違います。
ヒラ社員「絶対に異動させてくれ!」
人事部「うーん・・・まあ聞くだけ聞いとくわ」
こんなもんです。
あなたがいくら異動を熱烈に望んでいても、上司があなたを動かしたくない場合は、そちらが優先されます。
見分け方
あなたのここ数年の人事評価をチェックしてください。
SやAといった高評価が並んでいるなら上司の関与が濃厚です。
②人事部の優先順位が低い
あなたを異動させないことに特段の深い理由はなく、ただ人事部の目がそこまで行き渡っていなかっただけ。
残念ですが、もっとも多いケースだと言えるでしょう。
人事部にとって異動は、複雑な事情が幾重にも絡み合う大仕事です。
その中で、一人ひとりの希望に隅々まで応えるのはほぼ不可能。
吟味されるのはエースの処遇ぐらいで、あとはバランス合わせのパズルです。
会社のさまざまな都合に比べると、個人の希望はどうしても優先順位が低くなってしまうため、置き去りにされてしまっているのです。
「見限られてるから異動できない」はウソ
「期待されてないから異動できないんだ・・・」
と思うのは半分正解で半分ハズレです。
先ほども言いましたが、人事部にとって異動は複雑な事情が絡み合う大仕事。
その中では、たとえデキない社員だからといって、異動させない理由にはなりません。
このことは、上司や人事部の立場になって考えてみるとわかります。
誰だってお荷物社員を抱えるのはイヤですよね?
仕事は遅いし、余計なトラブルを抱えてくるかもしれないし、そんな部下の尻拭いに走り回るのはゴメンだ、できればふつう以上の社員で固めたい・・・そう思うのは自然なことです。
だからどの部署も、お荷物社員は放出したい、そして受け取りたくないと思っています。
そんな状況で、人事部はどうするか。
窓際族専門の部署があるような大企業は別として、ふつうはお荷物社員を特定の部署に集中させるようなことはしません。
どの部署も必要だから存在しているのであって、お荷物社員だけで固めてしまうと仕事が回らなくなってしまいます。
あくまで会社がきちんと回るバランスの範囲内で、収める必要があります。
しかも異動は巨大な玉突きゲームです。
一人動かしたら最低でももう一人は動かさないと収まりがつきません。
そんな状況で、お荷物社員一人ひとりののことを考慮する余裕はありません。
そのため、「デキない」は動かさない理由にはなりません。
僕が勤めてる会社でもデキない人ふつうに異動してますからね。
なぜ異動したいのか?理由を整理しよう
ネガティブな理由
・パワハラがキツイ
・残業が多い
・出張が多い
要するに「ここではないどこかへ行きたい」という理由ですね。
パワハラや慢性的な残業など、労働環境の悪さをを放置しておくのは会社にとってもリスクです。
ただし、現実にはそれらを解消してほしいという要求に応えてくれる企業は多くありません。
この場合、理由を正直に言うのはあまり得策ではありません。
相談相手がよほど心許せる人なら良いのですが、上司がいわゆる昭和のモーレツ社員だと「甘えてるだけ」の一言で切り捨てられます。
その上「そんな甘えた根性は鍛え直してやる」なんて思われた日にはブラックまっしぐらです。
ポジティブな理由
・○○のスキルを身に着けたい
・思い描くキャリアプランがある
・自分には○○の方が適正があると思う
などのポジティブな理由は企業にとっても歓迎すべきこと。
ただし、先ほども述べたとおり、会社側にも都合があります。
「異動できないなら辞めて転職する」はアリ(公務員含む)
今の部署に留まることで、無駄な、辛いだけの一年になると感じているのなら、転職も視野に入れておきましょう。
では、来年の異動に望みをかけられるか?
それは会社の規模とあなたの評価によります。
中小企業だったら「異動できないなら転職」カードが使える
上司に相談してみましょう。
その際、本当の理由はどうあれ、「成長したい(○○のスキルを積みたい)から○○部に行きたい。願いが叶えられないなら転職も視野に入れている」と訴えてみましょう。
優秀な社員なら残しておきたいと思うはず。
人手の足りない会社には必殺の交渉カードになります。
大企業なら黙って転職先を探したほうが良い
あなたの会社が社員数1000人を超えるような大企業なら、思いどおりの異動は諦めて、なりたい職種への転職を検討したほうがいいです。
個人個人の希望は、社員数が多くなればなるほど重要度が薄まります。
社内外に名が轟いているようなよっぽどのエース社員は別として、ふつうの社員が退職カードをチラつかせたところで、
「じゃあお好きにどうぞ」
と言われるのがオチで、交渉材料には到底なりえません。
思い描くキャリアがあるのなら、思い切って辞めるのも選択肢の一つですよ。
ただし、できれば次の仕事に渡りをつけておきたいもの。
「辞めたけど、次の就職先が見つからない・・・貯金ガンガン減ってってヤバイ・・・」なんて窮地に陥らないためにも、次の仕事はひそかにリサーチしておくべき。
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ついでに年収の相場もわかります。自分のキャリアでいくらぐらいもらえるのか? イコールどれくらいの生活レベルが期待できるのか? これ超大事。
次の船に飛び移るために、誰にも知られずに内緒で準備を開始しましょう。
さいごに 異動も転職も本質的には同じ
異動したらしたで、新しい人間関係と新しい仕事に囲まれて、イチから自分の居場所を構築していかなければなりません。
そう考えると、異動も転職も本質的には同じです。
(特に初めての)転職は一大決心に思えますが、いわば会社を異動するようなものですね。
だけど、転職と異動には決定的な違いがあります。
異動は自分で部署を選べません。
けど、転職は自分で職種や勤務地を選べます。
もしあなたにチャレンジしてみたい仕事があるのなら、転職の方がよほど現実味のある選択肢だと言えます。
異動できるかどうかもわからない来年に賭けて、嫌な部署で1年を耐え忍ぶか。
確実に環境を変えられる転職で、自ら未来を掴みにいくか。
それは誰のせいでもない、あなたの選択です。