「転職を考え始めてるけど、どの会社にしたらいいかわからない・・・」
「雰囲気のいい会社ですって書いてるけど、ホントかな・・?」
「入る前にリアルな雰囲気を知りたいんだけど・・・」
転職を考え始めてるとき、こうした悩みはつきものです。
楽しく仕事できるかどうかって、ぶっちゃけ仕事内容より人間関係のほうが大事なんですよね。つまんない仕事でも同僚と笑い合えたら楽しくできますし、逆に仕事自体に興味があっても、社員どうしがノルマ競争でギスギスしてたり、パワハラが蔓延してたりすると、楽しいものも楽しめなくなります。好きだった仕事がいつの間にか好きじゃなくなってた、なんて経験はしたくないもの。
どうせならできるだけ人間関係のストレスが少ない職場で働きたい。だけどどうやったらわかるの? なんとか事前に知る方法はないかな?
そう悩んでいるあなたに、とっておきの方法を紹介します。
雰囲気がいいって具体的にどういうこと?
「雰囲気がいい」って一口に言っても、色んな種類があります。まずはどれを望んでいるのかを明確にすること。これはあとで使います。具体的にいくつか挙げると、
・相談しやすい
・飲み会など仲良くなる機会が多い
・あまり怒られない
・誰からでも提案ができる(ワンマンでない)
・フレックス制
・休暇が取りやすい
・ノルマがない
・産休や育休を応援してくれる
探せばまだまだあると思いますが、まずはこんなところでしょうか。この中であなたが重視していることを、優先順位をつけて挙げてみてください。
誰に聞くか
その会社のことを知っている人に聞くのが一番です。ただし信用できるのは、以下の条件を満たしている人の情報です。
①ネガティブな情報もわかる
②客観的な視点で意見をくれる
公式HPはあてになりません。理由はネガティブなことが言えないからです。
「当社は社員どうしがギスギスしている会社です」
「ノルマに追われて精神的にキツい会社です」
「長時間のサービス残業が日常化しています」
なんて絶対書かないですからね。
せいぜい「チャレンジするあなたを応援します」と書かれているのを見て「ノルマがキツいのかな・・?」と推測する程度です。
口コミも、ある程度量が集まればそこそこ信頼できますが、たった数人の口コミはまったく信用できません。なぜなら口コミはその人の主観100%で語られるのでバイアスがかかっているからです。
「この職場はブラックだ!」と書かれていても、
・その部署の
・その仕事内容(上司その他人間関係など)が
・その人にとって
ブラックだっただけで、隣の人からしたら「いやいや、あんたがズレてんだよ」ということも大いにありえます。
仮に本当にブラックだったとしても、部署や上司がブラックなだけで、異動したらとたんにホワイトになることだってあるのです。
それに口コミは悪口の方が広まりやすいもの。なぜなら人は褒め言葉より悪口を言いたい生き物だからです。良かったらわざわざ口に出したりしません。でも悪かったらどこかにぶちまけたいと思うもの。
だから、ネガティブなところも語ってくれるのも大事ですが、それと同じぐらい中立で客観的な意見も大事です。
そんな人はいるのか?
います。
それが転職エージェントと呼ばれる人たちです。
転職エージェントとは
「転職エージェント」という言葉を初めて聞いた人もいるかもしれません。僕も初めて聞いたときは「ス、スパイ・・?」ぐらいの知識しかありませんでした。
でも大丈夫。丁寧に解説していきますから安心してください。
転職エージェントを一言で言うと、プロの転職アドバイザーです。転職エージェント会社に転職をしたいと言って申し込むと、一人ひとりに担当者がついてくれて、転職にまつわる色々なお世話をしてくれます。
エージェントの目的は企業と転職希望者とのマッチング。入社してもらって初めて成功になります。
だからエージェントのやることは情報提供だけに留まりません。面接のアポを入れてくれたり履歴書の書き方を指導してくれたりと入社までを丁寧にサポートしてくれます。
しかも相手は企業を知り尽くしたプロ。企業側と直接絡む機会も多いので、公式サイトではわからないようなリアルな雰囲気も教えてくれます。「建前はいいからぶっちゃけどうなの?」ってところを知りたい人にはめちゃくちゃありがたい存在です。
自分で調べる時間と知識があるなら転職エージェントは必要ありません。自分で探した方が早いでしょう。
でも、残業続きで疲れ果て、家に帰っても自分で調べる気力も時間もない。だけどなんとかして雰囲気のいい会社を見つけたい。
転職エージェントはそんな人にとってはまさに最強の助っ人です。
担当者がサポートしてくれる
転職エージェントはプロの相談相手がいる。これが一番デカイです。
なんでもそうですが、初心者は勘所がわからないもの。
たとえば履歴書一つとっても、採用担当者の心をグッと掴む履歴書とそうでない履歴書があります。
前者は面接してみようかとなりますが、後者はそのままファイルされて二度と日の目を見ることはありません。
人事担当者はあなたのことを知らない上に、判断材料は目の前にある紙切れたった一枚。
本当はその企業が欲している人材で、面と向かって話をすればわかってもらえたかもしれないのに、履歴書の書き方で伝えきれなかったがために選考に漏れてしまうことが起こります。
そう考えると、大げさでなく、履歴書の書き方一つで人生が左右されるのです。
しかも、落とした相手に対して、企業側はあなたの履歴書のここが悪かったなんてわざわざ指摘してくれません。なぜ落ちたのかがわからず、反省の機会を与えられないまま、次に挑むことになります。
そこでエージェントの出番です。
彼らのサポートの一つに履歴書の添削があります。
仕事柄、何百枚何千枚の履歴書に目を通していますし、人事担当者の心理も心得たもの。
提出前にブラッシュアップして、魅力的な履歴書を提出することができれば、採用への最短距離を突っ走れます。
相談内容のイメージを持っておこう
転職エージェントにサポートを依頼して担当者がついたとして、当たり前ですが担当者ははじめあなたのことを知りません。
知らないことにはピッタリの会社も紹介できないので、あらかじめ自己分析をして、あなた自身のことを伝えてあげましょう。
自己分析といっても難しく考える必要はありません。
・自分はこんな人(性格、価値観、得意なこと、苦手なこと)
・仕事に望んでいるのはこんなこと
・仕事で避けたいのはこんなこと
このあたりをはっきり説明できると、話が早いです(そのために冒頭の「雰囲気がいいって具体的にどういうこと?」を書きました)
転職がミスマッチに終わる可能性は?
「本当にちゃんと面倒みてくれるの?忙しいからってやっつけ仕事でテキトーに紹介されてオシマイなんじゃないの?」
たしかに、可能性はゼロではありません。
担当者だって人間です。状況によっては最高のマッチングができないケースもあるでしょう。
ただし、知っておいてほしいことがあります。それは「転職の成功は転職エージェントの利益にもなる」ということです。
転職エージェントは、人材をテキトーなところに押し付けておしまいではありません。転職した本人がその後も元気に活躍してくれなければエージェントの評価にも影響します。
考えてもみてください。せっかくお金をかけて獲得した人材がすぐに辞めてしまったら、会社側はどう思うでしょう?
「あいつの紹介する人材はろくな奴がいない」
また、辞めた本人はどう思うでしょう?
「あの人を信じてこの会社に決めたのに、全然合わなかった。信用できないな」
そんな評判がたってしまったら大ピンチ。エージェント会社や担当者本人の評価にも影響します。
悪口を言われるだけならまだいいですが、仕事の依頼が減ると業績にモロに響きます。悪評が立っているところになんて誰も依頼しないですよね。
だから紹介したら終わり、ではないのです。紹介した会社も紹介された人も、みんな満足がいくようにしないと、エージェント業は長続きしません。
逆に言うと、続いている転職エージェントは、お互いに満足するマッチングサービスを提供し続けてきたからこそ、リピートオーダーも入るし、今も続いているのです。
なので、いくら忙しいからといって、明らかにミスマッチな案件を紹介するなんてことはしません。
中には紹介した人がすぐ退職したら紹介料を一部返金するエージェント会社もあります。それぐらいお互いの満足を重視しているので、ここは信用していいところです。
相談は全部無料
至れり尽くせりの転職エージェントですが、相談料を取られることはありません。最後までタダで利用できます。
「え? タダ? ここまでしてもらってなんで?」
なぜならお金を払うのは企業側だからです。
あちらも人材紹介業というビジネスです。当然ながらボランティアでやっているわけではありません。
お金を出すのは企業側です。企業が、自社のネットワークで探しきれない人材を見つけるために、お金を払ってエージェントに依頼をするのです。
だから転職希望者は無料で利用できます。ありがたいですね。
相談は複数同時に進めよう
初心者が転職エージェントを利用するときは注意点があります。それは、「相談は2社以上同時に進める」ということ。
理由は単純で、比較ができないからです。
ハズレの担当者に当たってしまったら、転職初心者はそれを知るすべがありません。メールのレスが遅くても、合わない案件ばかり紹介されても、そんなものかなと思ってしまいます。
不安解消のために一応断っておきますが、悪意でヒドい案件を紹介するエージェントはいません。しかし、担当者に当たり外れがあるのは事実です。
これは学校の先生と生徒の関係に似ています。
生徒にとって先生は一人しかいません。何があっても頼る人は担任の先生しかいないのです。
しかし先生は違います。複数の生徒を同時に見ています。また先生も人である以上、すべての生徒を完璧に把握できるわけではないし、相性などもあるのでまったく平等というわけにはいきません。
そして何より、ハズレの先生に当たったときに、生徒にはそれを知るすべがない。
でも、生徒が塾や予備校に通っていれば、比較ができます。同じ授業でもこっちの先生のほうがわかりやすいなとか、あっちの先生のほうが親身になって相談に乗ってくれるなとか。
それと同じことです。あなたは生徒、エージェントは先生です。ハズレの先生に当たってしまったら、その事実すらわからないまま、お門違いな誘導に乗っかって、気づいたらまたブラックな会社に入社してしまった、なんてこともありえます。
複数同時に進めるのは、先生(エージェント)の良し悪しを見極めるという点で
死活的に重要です。
実は複数同時に進める大きなメリットがもう一つあるのですが、また別の機会に書きます。
まあ、そうはいっても最初は何事も踏み出すのに勇気がいるでしょうから、まずどれか1つ試しに申し込んでみて、大枠がわかってきたら2つめを申し込んでみる、というのがいいと思います。
オススメの転職エージェント
お待たせしました。いよいよ転職エージェントの紹介です。
今回紹介するのはどれも大手です。
本当は小さいところにもいいエージェントはいるんですが、やったことない人だと何かと大手の方が安心感がありますよね。だから小さいところはあえて除外してます。
これから特徴を挙げていきますが、ぶっちゃけどこを選ぶかはあまり重要ではありません。なぜなら会社名より担当者のほうが大事だからです。どんな会社であろうといい担当者がついてくれれば期待できますし、逆も同じです。
いい担当者についてもらえるかどうかは正直、運です。だから先ほど「●相談は複数同時に進めよう」にも書いたように、複数同時に進めてみて対応を比較するというのが最も効果的です。ちなみにハズレっぽかったら担当者を替えてもらうこともできます。
それでは転職エージェントを紹介していきます。あまり多いと迷うので、サポートの手厚さを最も重視して、3社だけ紹介します。転職初心者なら他は見なくてもいいぐらいです。
パソナキャリア
・女性の評判はダントツ!
・とにかく親切で丁寧
・他社でサポートしてもらえなかった人もサポートしてもらえる
・案件数がやや少ない
DODA
・どの世代でもオールマイティに面倒見がいい
・面接等のテクニックは随一
・業界第二位の大手
マイナビエージェント
・20代や第二新卒の求人が多い
・面倒見がいい
・中小企業が多い
おわりに
雰囲気のいいところで働きたいって、ちっぽけな願いですよね。宝くじを当てたいとか、働かずに暮らしたいとか、そんな高望みをしてるわけじゃない。ただ余計な人間関係に悩まされずに働きたいだけ。
でも、周りを見渡してみると、自分も含めて、そんなちっぽけな願いさえ叶わない人ばかり。
でも諦めないでください。人間関係に恵まれたストレスフリーな職場はあります。まだ見つけられていないだけで、諦めなければ必ず見つかります。
「ここで長く働きたい」
そう思える会社を見つけてくださいね。