仕事ハック

嫌でやりたくない仕事の断り方

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「嫌でやりたくない仕事ばかり押しつけられる・・・」

「忙しいから断ったのに『段取りが悪いだけ』と言われてショック・・・」

「頼まれた仕事を抱え込みすぎてミスをしてしまった・・・」

実際、仕事を抱え込みすぎるのってよくありません。一つ一つの仕事が雑になるし、ミスも増えるし、イライラしてストレスをためると仕事も余計うまく回りません。あげく抱え込みすぎてパンクしてしまってから「できないなら言ってよ・・・」とかため息交じりに言われた日にゃ「お前がやれって言ったんだろーがァー!!!」って胸倉つかみ上げたい気持ちになりますよね。

でも、断りにくいのも事実。断ったら評価を下げるかもしれない。それでも正社員ならともかく、バイトやパートだと非正規雇用の立場を利用されて「来月から来なくていいよ」って言われるかも・・・なんて考えがよぎると、少しぐらいムリしても言われた仕事は引き受けないと、と思ってしまいがち。

ただでさえ忙しいときに、上司は「これやっといて」とあれもこれも仕事を放り投げてきます。断っても断っても押し付けてくる。なんとか断りたい! でもどうしたらいいの?

そんな人に、使える方策をアドバイスします。

大原則 上司の立場で考える

まず「できません」という言葉は効果が薄いです。それで引き下がってくれる上司は思いやりのある上司なのでしょう。

なぜなら仕事を振られて困っているのはあなたであって上司ではないからです。こういうと冷たく聞こえるかもしれませんが、大事なのは「人は自分の利害が絡むと熱心に話を聞く」ということ。これは必ず押さえておきたいポイントです。

それでは、上司の利害に絡むように仕事を断るにはどうしたらいいでしょうか。

答えは「この仕事はこいつにやらせない方が得だな」と思わせることです。

得意分野を作る

得意分野を一つ作ると強いです。

営業でもシステム開発でもなんでもいいんですが、あなたが何らかの分野で実績を出していれば、その他の分野以外の仕事は断りやすくなります。

なぜなら会社からすると、あなたには雑用をさせるより専門分野に集中させた方が好業績を上げられるからです。

本人からも「私にはバイトでもできる仕事をさせるより、専門分野に集中させた方が会社にとって得じゃないですか?」と言えるようになります。

会社は生涯あなたを食べさせてくれるわけではありません。しかし身につけたスキルはあなたを生涯食べさせてくれます。目指すべきはゼネラリストではなく特定の分野のプロフェッショナルです。

得意分野がない場合

「得意分野がなかったらどうしたらいいの?」

答え「今から作りましょう」

最初は自分の得意分野がわかっていないのがふつうです。そこで、向き不向きがわからないうちは色々引き受けてみる。

やってみて「意外とできるじゃん」ならよし。できなさそう(間に合わなさそう)なら早めに報告すること。ギリギリで「できませんでした」は仕事を断るより印象が悪いです。上司も早めに報告を受ければまだ手の打ちようがあります。

色々手を付けていく中で、これは向いてるかも、というジャンルが見つかるはずです。見つかったらそのジャンルを中心に仕事を積極的に取りにいきましょう。

そのうち「〇〇の分野だったらお役に立てるから引き受けるけど、△△は私より他の人にやらせた方がうまくいくんじゃないですか?」という断り方ができるようになります。

断るべき仕事、断らない方がいい仕事

色々引き受けてみると言いましたが、さすがに頼まれた仕事を全部引き受けているととても処理しきれません。かといってなんでもかんでも断ると「あ、働く気がないのね」と思われて印象が悪くなりますし、契約社員やバイトだと次で契約終了ねってなってしまいかねません。

では、仕事を引き受けるか断るかの線引きはどこにあるのか?

結論から言うと、スキルアップに繋がる仕事は率先して引き受けましょう。そうでない仕事は断りましょう。

スキルアップに繋がらない仕事の代表例は単純作業です。商品梱包とか伝票作成とか、手順が決まっていて頭を使わなくていいものです。こういう仕事はいくら経験を積んだところで時給は上がりません。

スキルアップに繋がる仕事は、人によって違います。どのスキルを育てたいか、どの分野が好きか、得意かによって異なるので、一概にこれですとは言えません。ちなみに僕の場合は、

・webに詳しくなりそう
・人脈が広がりそう
・ブログネタとして広がりがありそう

のどれかに当てはまったら自分から手を挙げます。それ以外は「あっちはやるのでこれは勘弁してください・・・!」って言います。意外と聞いてもらえます。やっぱり普段から積極的に仕事をやる姿勢を見せていると、断るときも効き目があるようです。

こうしてスキルアップに繋がる仕事をこなすことを心がけていると、いざ転職することになったら、手に職がついてる分有利です。履歴書にも書きやすいしアピールの材料が増えますからね。

「好き」と「得意」は区別する

向いてる仕事かどうかを判断する際に気をつけなければならないことが一点。「好き」と「得意」は区別してください。この二つは意識しておかないと混同しがちです。

やってて楽しいけど、他の人より長い時間がかかってしまったりいい結果が出にくい仕事は「好きだけど得意でない仕事」。

反対に、それほど好きでもないけど人より早く終わるし褒められる仕事は「好きじゃないけど得意な仕事」。

好き&得意な仕事が見つかれば最強ですが、そうでない場合、優先すべきは得意な方です。

苦にならないことはたしかに大事なのですが、なにか一つ得意分野を作ることを考えると、人より上手くできるかどうかが判断基準になります。

クビになったときのことを想定しているか?

一つ、こういう事態を考えてみてください。

『ある日出勤したら、急に「大規模リストラでこの部署まるごとクビになります」と聞かされた』

さあどうしよう。

生活がかかってます。なんとか早く仕事を見つけないといけない。慌てて別の会社に面接に行き、そこで聞かれました。

「あなたは当社にどのような貢献ができますか?」

さあ、なんと答えますか?

「とにかくがんばります!」
「やる気だけは負けません!」
「なんでもやります!これから色々勉強させてください!」

新卒ならそれでも採ってくれるかもしれませんが、30代や40代ではこういう答えはNGです。

企業が中途採用でもほしいのはこんな人。

「私は長らく営業をやってきました。前の会社では月間一位の成績を○回とっています。特に〇〇地域だとコネも多く、顧客獲得に貢献できるのではないかと思います」

これだとうちの会社に入れても役に立ってくれそうだな、と思ってもらえます。
言い換えるとこうです。

「私を採ると御社はオトクですよ」

終身雇用の時代は終わりました。会社は最後まで面倒を見てくれません。退職金すらあんまり出せないから確定拠出年金を使って自分でなんとかしてねという時代です。

だけどスキルは、うまくいけば一生あなたを食べさせてくれます。
だから今の会社にいられなくても食っていけるように、スキルアップしていく必要があるのです。

上司や社長の視点を身につけると有利!

上司や社長の視点で物事を見ることができれば、仕事を断るときにも応用が効きます。「社長の考えなんて知らないよ・・・」という方も安心してください。財務諸表がどうとか、経営判断がどうとか、そんな小難しいことは言いません。基本は至ってシンプルで、単に損得の話です。

まず、会社はあなたをいじめたいわけではありません。なぜならいじめても一円も儲からないからです。

会社は何らかの手段を使ってお金を稼ぐ必要があります。僕たちがお金がないと生活できないのと同じように、会社もお金がないと潰れてしまいます。

だから稼ぎたい。その稼ぐための手段の一つがお金を払って従業員を雇うことです。社長一人ではとても手が回らないので、代わりに働いてもらうんですね。

雇われる側からすると「月10万円台の給料って安いよな」と思いますが、払う側からすると月10万円台の給料はかなり痛い出費。一人従業員を増やすとどんなに安くても年間200万円はかかります。

お小遣いから年間200万円払えますか? 払えないですよねそんな大金。それと同じで、特に従業員数人の零細企業にとっては、社員を一人増やすのはそれこそ乗るか反るかの大博打です。

そんな大金を払って雇った人に仕事を断られると「この人全然働いてくれないな。よし、この人に辞めてもらって、もっと役に立つ人を入れよう」となるはずです。

では問題です。
会社が稼ぐために、いったいあなたにどんな仕事をやらせたら一番オトクでしょうか?

特徴がない社員なら、何をやらせても特別オトクなわけではないので、とりあえずなんでもやらせます。

一方、得意不得意がはっきりしている社員なら、不得意な仕事をやらせるより得意な仕事をやらせた方がオトクですね。その方がいい成果が期待できるからです。口ベタでPCが得意な社員だったら営業をさせるよりホームページを作らせた方がいいし、簿記2級を持ってる人なら経理をさせた方がいいわけです。

頼んだ仕事を断られたとき、会社や上司がその社員をどう捉えているかによって印象が変わります。

①専門職に雑用を頼んで断られた→「まあそうか。しょうがないよな。他を当たろう」

②特徴のない社員に雑用を頼んで断られた→「仕事を選り好みされると使いにくいな。もっと役に立つ人と替えられないかなあ」

大部分の人は②のパターンになると思います。だから早く得意分野を見つけて、それ以外の仕事を断れる態勢を作ったほうがいいです。

その他の断り方

繰り返しますが「忙しい」という理由で脈絡なく断るのはオススメしません。忙しくて辛いのはあなたであって上司や会社は困っていないからです。

考えることは同じです。「こいつに頼むより他の人に頼む方がいい」と思ってもらえればいいのです。

断り方例:

「期間内に終わらず迷惑をかけてしまうかもしれませんがいいですか?」

「私はこれでも手一杯です。今この仕事が加わると別の〇〇の仕事を落としてしまうかもしれませんがいいですか?」

というふうに、あなたに仕事を振ると会社にとっての不利益がありますよ、という印象を与えることです。

まとめ

仕事を断るためには、特定の分野で強くなることと、相手の視点を身に着けることでした。

自分が特徴のないままでいると、なんでもかんでも仕事を押し付けられる羽目になります。無駄でつまらない仕事を押し付けられないためにも、得意分野を見つける努力は必要です。

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