「お前って、なんでそんなフツーのことしか言わねーの?」
僕が学生のときに、先輩から唐突に言われた言葉です。
言われた瞬間、ぶん殴られたようなショックを受けました。
面と向かって「つまらない人間」宣言されたも同然でしたからね。
当時は思いっきり落ち込んで、その後数日はまるで光も差さない海の底をさまよっているような気分でした。
でも、あるときこのままじゃいけないと思い立って、そうした批判がまったく気にならないメンタルを身に着けました。
今ではもう、「つまらない人間」と言われても怖くありません。
僕自身も自分のことを「つまらない人間」だとは思わなくなりました。
当時と今とで何が変わったのか?
別に面白トークができるようになったわけじゃありません。
やったことは、考え方を変えただけ。本当にこれだけ。
苦労して特別なスキルを身に着ける必要はありません。
メンタルの持ち方ひとつで、心の中の暗いモヤモヤはいともあっさり吹っ飛ばすことができます。
自分がつまらないかどうかなんて悩まなくなった人生はとっても快適。毎晩、明日を楽しみにしながら眠りにつきます。
あなたも、「つまらない人間」なんて評価に踊らされない、心の軽い、自由な生活を送ってみたいと思いませんか?
これを読んで、そんなメンタルを身につけましょう!
面と向かって「つまらない宣言」された過去
本当に何気ない場面でした。
もう10年も前のことですが、今でもはっきりと思い出せます。
学生時代、僕は飲食店でバイトをしていました。店を閉めて仕事が終わるのが夜の一時。
それからよくみんなで飲みに行ったりご飯を食べに行くことがあり、その日はココイチに行きました。
店員さんが来て、注文をとっていきます。僕の隣の人が2辛を頼みました。2辛は割増料金がいります。
そのあと、僕が卓上に置いてあるスパイスを見つけて、
「これ使ったらタダで辛くできるんじゃないの」
と言いました。
別に笑わせようとしたわけでもなく、目についたものを思いつきで口にしただけでした。
そしたら、正面にいた先輩から、面と向かって冒頭のセリフ。
「お前って、なんでそんなフツーのことしか言わねーの?」
絶句しました。
なごやかな雰囲気の中、急にそんなことを言われるとは想像すらしていません。
心臓がギュッと掴まれたようになって、急に息苦しくなりました。
この先輩には、今まで怒られたことも批判されたこともありません。
そんな人に、面と向かって急に「お前はつまらない人間だ」と宣告されたのです。
もうカレーの味なんかわかりません。
それからは一言も喋らず、
『そんなにつまんないことばっかり言ってたのかな・・・』
『今まで言われなかっただけで、ずっとそう思われてたのかな・・・』
『お前って、なんでそんなフツーのことしか言わねーの?』
そんなことだけがいつまでも頭の中をグルグル回っていました。
立ち直るのに数日かかりましたね。ええ。
じゃあ面白い人って何よ? パターン別分類
つまんない宣言された僕は、それから「じゃあ面白い人っていったい何よ!?」という半ば怒り気味の人間観察を始めました。
そこで得た結論は、面白い人は大きく2つに分けられるということです。
それは「funny」型と「interesting」型です。
funny型
funny=可笑しい
面白いと言われる人の大部分はこのタイプです。
これはさらに3パターンに分類されます。
キャラが面白い
いわゆる「愛されキャラ」ですね。
特段面白いことを言おうとしているわけではないのに、なぜかその人の話は楽しく聞けてしまう。
他の人がやったら怒られそうなミスも、愛嬌で許されてしまいます。
愛されてる加点で、普段の発言も底上げされます。
めちゃくちゃ羨ましい素質ですが、残念ながらこれは持って生まれた才能です。
努力で身につけられるものではないので、僕はスッパリ諦めました。
トークが面白い
一番身につけたいと思うのは、この能力ではないでしょうか。
どんな話題でも楽しい話に変えられる。その人といるだけで、平凡な空間が楽しい場所に変わる。
この道の頂点は明石家さんまさんですね。相手がどんな素人でも、ほとんど喋らなくても、笑いに変えてしまう。お笑い怪獣の異名もうなずけます。
でも、色々な人を見ていると、トークの面白さはもともとの要素が強いように感じます。
頭の回転、視点の面白さ、引き出しの多さ。どれもすぐに鍛えられるものではありません。
トークに苦手意識があるのなら、無理に目指すことはありません。
普段からニコニコしている
普段からニコニコしている人には、周りは心のハードルが下がりがちになります。
警戒心が生まれにくいので、大して面白い発言をしていなくても、その人の笑顔に釣られて微笑んでしまいます。
笑顔を向けてくる相手には批判もしづらくなります。
こんな人、周りに一人ぐらいいませんか?
いたら思い返してみてください。きっとその人と敵対している人はほとんどいないはずです。
僕はかつてそんな人の下で働いた経験があります。
常に笑顔を絶やさない人でした。
真顔になるのはPCや書類を見つめているときだけ。そんなときでも、話しかけたとたんパッと笑顔になるのです。
見ていてつくづく感心したものでした。
ここで朗報。
笑顔は後天的に身につけることができます。
ただし、笑える場面でもないのに、自然ににっこり微笑むのは案外難しいもの。
そんなときにできる簡単なコツがあります。
コツは口角を上げること。
口の端を持ち上げてみましょう。目は笑ってなくても、これだけで表情が柔らかくなるはずです。
慣れてくるとあまり意識せずにできるようになります。
覚えておいてください。笑顔は味方を増やします。簡単にできてオトクなことばかりなのでぜひ身につけてください。
「interesting」型
interesting=興味深い
このタイプは、人を笑わせる必要はありません。
ただ自分が興味があることを突き詰めていくと、自然に話せるネタが増えていって、他人に話したときにも面白がってもらえる、というタイプです。
ちなみに、『友達を作りたい人はこの「interesting」型を目指そう!』という内容の記事を以前に書いてます。よければついでにどうぞ。
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つまらない人から脱出する方法
さあ、いよいよ本題です。
つまらない人間から脱出する方法は2通りあります。
①「面白い!」と評価されるように自分の面白さを上げる
②「つまらない」と評価されることを気にしなくなる
①を目指すなら、努力して先ほど挙げた面白い人のどれかになることです。やり方や難易度はさっき書いたのでここでは省略。
僕がオススメしたいのは②を目指すこと。
ところで気づきましたか?この二つの選択肢には両方「評価」という言葉が入っています。
「面白い/つまらない」は、評価によって発生するもので、絶対的な基準ではありません。
他人の評価を気にしないようになれば、自分のことを責めることもなくなり、快適な毎日が待っています。
やることは毎日の心がけを変えるだけ。努力もいらず、①よりはるかに簡単にできます。
具体的には、自分の中での評価軸をこう転換することです。
× 良い・悪い
○ 合う・合わない
「つまらない」と言われたり、自分で思ってしまったとき、「つまらない自分が悪い」と思ってしまうと落ち込むばかり。
ところが、「『つまらない』という相手や場所と『合ってないだけ』」と考えるとどうでしょう?
合わないことがわかった。
それならここは諦めて、違う居場所を探そう。
そう考えられるようになります。
良い・悪いで考えないので、誰かを嫌いになったり、恨んだりすることもありません。
おまけに劣等感もなくなるし、ストレスもたまりません。メンタルが全体的に上向きます。
行き詰まったときは、ぜひこの考え方を試してみてください。
大げさではなく、世界が変わります。
会話が続かないのはあなたのせいじゃない
あなたがもし、友人との会話が続かなくて悩んでいるのだとしたら、はっきり言います。それはあなたのせいじゃありません。
たしかにトーク力のある人は、どんな会話でも面白くしてしまいます。
憧れますよね。僕もこんな人になれたらと何度思ったかわかりません。
でも、会話がすぐ途切れてしまうのは、ある意味自然なことです。
なぜならお互いの興味がズレているから。
話しかけられても一言二言で終わってしまうのは、あなたがその話題にそれほど興味がないからです。
逆に、同じことに同じ程度興味があれば、話題はつきないもの。
そのことに気づいてからというもの、僕は無理に会話を続けようと思わなくなりました。
沈黙が続いたとき、以前なら、
「どうしよう、何か話さなくっちゃ!つまんない奴だと思われちゃう・・・えーとえーとえーと・・・」
と焦っていました。
でも今は沈黙が怖くありません。
「じゃ自分の好きなこと考えよっと」
と、目の前の相手をほっといて違うことを考えています。
つまんない奴だと評価されるのなら、相性が合わなかっただけの話です。
そう考えられるようになったのは、相性のいい友人の存在が大きいですね。
他の人に好かれなくても、仲のいい奴のところにいけば居場所はあるんだから、もう無理して好かれようとしなくていいや。
そう思えるようになりました。
ちなみに、本当に合う友人の見つけ方は、先ほども紹介したこちらの記事に書いてます。
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おわりに 自分軸で生きよう
「お前って、なんでそんなフツーのことしか言わねーの?」
10年前にこう言われたとき、僕はその先輩を恨んでしまいました。
きっと当時の僕は、フツーでない人でありたいと思っていたんでしょうね。
フツーかフツーでないかは、その人の価値そのものではなく、誰かが与える単なる評価であることさえ気づかずに。
でも、色々経験した今だから言えることがあります。
「自分のために生きることは、人の評価の100万倍大切」
人の評価には終わりがありません。
褒められようとすればするほど、超えなければならないハードルは際限なく増えていき、死ぬまで不毛なハードル付きマラソンを続けることになります。
それより大事なのは、満足する人生を送ることです。
他人の評価を満たすことが生きがいなのだとしたら、それはそれでけっこう。
でも、ちょっと立ち止まってみてください。
フツー。
つまらない。
そんな他人の評価ひとつで、あなたの人生の価値を決めてしまっていいんですか?
他人に「すごい!」と思われるためだけの人生なんて、むなしいと思いませんか?
そうなるぐらいなら、自分の人生を生きましょう。
あなたの好きなことはなんですか?
どうしたら好きなことをしていられる時間が増えますか?
どうしたらつまらない/悲しい/辛い時間が減りますか?
どうしたらあなたはもっと幸せになれますか?
突き詰めて考えていけば、答えが見えてくるはずです。
合わない人には気に入られなくたって構いません。
その人に割いていた時間を、もっと合う人を見つけるために割いてもいいし、もっと好きなことのために使ってもいい。
自分をつまらない人間だと卑下するのは、今日でおしまいにしましょう。
あなたにはもっとやるべきことがあります。
余計なことに思い悩む時間を削り落とすことができたなら、その空いた時間は、あなたがより幸せになるために欠かせない時間になるはずです。