「真面目だね」って言われたこと、ありますか?
僕はあります。何度も。
はっきり言って、ぜんっぜん嬉しくないですよね。
それ褒め言葉じゃねーだろ。バカにしてんだろ。
って思いながら、まあ、言われるのも無理ないかって思う自分がいました。
思えば子供の頃からいい子ちゃんで、夏休みの宿題は7月に終わらせるような子でした。
たぶん先生も、不良生徒のことは覚えていても、僕のことは印象に残ってないと思います。
今でもタバコも酒もギャンブルもやらないし、仕事も給料もらってるからには尽くそうと思ってやってます。
でも社会っておかしなもんで、明らかに元不良のほうが人生楽しそうなんですよね。
いつも友達と楽しそうにしてて、働き始めてからも友達とfacebookで楽しそうにやりとりしてるのをみると、なんだこれって思います。
お前がタバコ見つかって停学になってる間、こっちは真面目に勉強してたんだよ。
なのにこいつときたら友達多くていい会社に勤めてきれいな奥さんもらって。
なんだ、結局要領じゃん。真面目さなんか関係ないじゃん。アリとキリギリスの話はウソだな。
そんなことを思ってました。
だけど、いろんな上司や同僚を見ているうちに、考え方は変わっていきました。
真面目も別に悪くないな。
僕に足りないのは息の抜き方だな。
よし、じゃ上手な息の抜き方を覚えよう。
・・・って考えて実践した結果、今では口癖が「まあいっか」になりました。
「まあいっか」、身につけるとラクですよー。
ストレスたまらなくなるし。
人を嫌いにならないし。
ということで、今回はそのあたりのノウハウを紹介できればと思います。
「真面目だね」は誉め言葉じゃない?ほんとうの意味
あなたが感じているように「真面目だね」は褒め言葉じゃありません。
・「真面目すぎ(笑)」
・「肩に力入れすぎ(笑)」
そういう嘲笑交じりの表現です。
なんだか真面目に仕事してるのが馬鹿らしくなってきますよね。
真剣にやってるのに笑われるのって本当はおかしいことです。
でもそれで評価されないんだったら、真面目って損なだけですよね。
真面目な性格をいきなり変えると浮く。身の丈にあった方法を
はい、最初に肝に銘じることはこれです。
真面目を一刻も早くかなぐり捨てたい気持ちはわかりますが、それまで真面目だった人が、急に方向転換しておちゃらけるのはオススメしません。
「何事もまず形から!よし金髪にするぜ!」みたいなのはやめときましょう。浮くだけです。
なぜなら、人間、芯のところはなかなか変わらないからです。
優等生が不良のマネをしてもかっこつかないのと同じで、その人のパーソナリティから外れたことをやろうとすると必ず無理が出ます。
さっきの金髪の例で言うと、
「こんなことして怒られないかな・・・周りからどう思われてるんだろう・・・(ソワソワ)」
ってなるし(真面目だから)、周りからは、
「あいつ急にイメチェンしたけど、無理しちゃってるよな」
って陰口叩かれることになります。
そんなのイヤですよね。
だから無理のない範囲で変えていきましょう。
完璧じゃなくていい!60点主義のススメ
完璧主義な人は自覚なく嫌われる
同僚や恋人がだらしなく見えてイライラすることってありませんか?
・書類が整理されないまま山積みにされてる
・捜し物を見つけられない
・服を脱ぎ散らかしてる
もしそうなら、イライラの原因は2つあります。
①周りがだらしない
②あなたの基準が高い
ここでは②について解説します。
真面目な人の特徴の一つに、完璧主義があります。
他の人「もうこれで十分だよね」
真面目さん「ぜんっぜんダメ!もっとちゃんとしないと!」
他の人「あいつカタいなあ・・・」
他の人2「そんな細かいこと別にいいのに。めんどくさいよなあ・・・」
こうやって真面目のレッテルを貼られてしまった結果、コミュニケーションは減り、相談はなくなり、まるで一人だけがんばってるような徒労感を味わうハメになります。
でもこの完璧主義、本人にはさっぱり自覚がなかったりします。
むしろ「周りがだらしないだけ」と思ってたり。
でも違うんですよね。
明日出社したら、職場を見渡してみてください。
ゴミ屋敷みたいになってる本当のだらしない人はともかくとして、きちんと整理整頓してる人って意外に少ないです。
あんまり整頓されてないのがむしろ標準、といえるかもしれません。
それは単に基準が違うだけです。
もしあなたが、まわりがだらしなくてイライラしているのなら、「もしかして自分の求める水準が高いだけ?」と考えてみてください。
60点を意識する
仕事でもなんでもそうですが、100点じゃないと物事が進まないことってあんまりないです。
だけど真面目な人は、抜け漏れがあるのが許せないので、穴をぜんぶ塞ぎにかかります。
他人の仕事を見ても、アラが目について直したくなっちゃいます。
そういうところで「カタいなあ」と思われちゃうんですね。
そこで、アラを発見したときは、こう考えるようにしてみましょう。
「これを放置することで大勢に影響があるか?」
重大なアクシデントを引き起こすミスであれば、何が何でも止めなければいけません。
でも、ちょっとしたスペルミスなど、そのままでも問題ないといえばない、というものは、思い切ってスルーしてみましょう。
60点主義を身につける3つのメリット
イライラが激減する
引っかかっていたものを受け流せるようになると、それだけでイライラが激減します。
before:
「なんでこんな間違いするの?前も言ったじゃん!毎回じゃん!学習能力ないの?ほんっと腹立つわー!(イライライライラ)」
after:
「ん~、まあいっか」
~fin~
この違い。
僕は気づきました。イライラしてることの大半はスルーしても仕事は回るということに。
手を入れても入れなくても結果が大きく変わらないのなら、無視しましょう。
それで日常からストレスが減るのなら安いものです。
人を嫌いにならなくなる
イライラしなくなることで、人を嫌いになることも減りました。
これはイコール、人に期待しなくなるということです。
人に腹立てるのって期待してるからなんですよね。現実が期待を下回ってるから腹立つわけで。
他人へのダメ出しも減ります。「カタい」とか「厳しい」とか言われることもなくなります。
腹立てる代わりに「ま、そんなもんか」と思うようになります。快適。
仕事が早くなる
60点で終わりにするので、100点を目指してた頃とは違って終わらせるのが早くなります。
最初は「これでいいのかな・・・」と不安になりますが、意外に誰にも咎められない(上司にもよりますが)。
何より大きなメリットは、方向性が違っていたときにすばやく修正できることです。
思い出してみてください。経験ありませんか?
レポートをきっちりきれいに仕上げて提出したら、最初の方向性から違ってて思い切りダメ出しくらって全部作り直しになった・・・なんてこと。
僕は経験あります。
特に初めての仕事だと考え方がまだ飲み込めてないのでやりがちです。
100%まで仕上げて全ボツになったときの徒労感たるや・・・(笑)
そういう経験をしてからというもの、僕はやったことのない分野は意識的に未完成の段階で一度チェックを受けることにしてます。
こうしておけば全ボツになっても傷は浅いですからね。
こういう習慣をつけておくことで、要領がよくなります。
上手な手の抜き方を覚えるということですね。
ということで、真面目をやめたいのなら、まずは100点を目指さずに60点でいったん終わりにすることを意識してみましょう。
ぜんぶ背負い込まなくていい!適度な無責任のススメ
真面目すぎる人は「重い」
真面目をやめるには、一度「適度な無責任」を身に着けてみましょう。
真面目な人は例外なく責任感が強いです。
それ自体はいいことなんですが、あまり根を詰めすぎると周りは息苦しく感じるもの。
それが顕著に現れるのがトラブル時です。
例を挙げましょう。たとえばあなたが飲食店の店長だったとします。
スタッフから「お客さんから髪の毛が入ってたと言われました」と報告を受けたとき、あなたはどんな反応をしますか?
いかにも深刻そうな顔をして「んん・・・」と考え込んでしまうのではないでしょうか。
どこで混入した?お客さんは怒ってる?お詫びの品は差し出すべきか?まずは作り直ししないと・・・
このように、問題解決に向かって考え込んでしまいます。
これが周りの雰囲気を重くします。
「真面目だねぇ」と言われるのには、「そんなに考え込まないでいいことでいちいち考え込んじゃって」という揶揄が含まれます。
不真面目な人は最初に笑う
では、真面目じゃない人はどんな反応をするか。
真面目じゃない人は、初っぱなに笑います。
先ほどの異物混入でいうと、
「え?マジで?ははっ、しょうがないなあ」
ときには「そんなこと言われたって入るもんは入っちゃうよねぇ」とか言います。
どこか他人事のような態度ですが、これだけで周りのスタッフはぐっと楽になります。
相談前のスタッフは、お客さんを怒らせた上、店長も怒らせるかも、と不安になっています。
そこで店長が笑うと、スタッフは安心するのです。
よかった。少なくとも店長は機嫌悪くなってない。
問題が起こったときは、考える前にまず笑う。それだけで「真面目」の印象はかなり払拭されます。
いっけん無責任に思えるこの態度、ぜひ一度心がけてみてください。
適度な無責任を身につける2つのメリット
自分も周りも気が楽になる
一人が緊張していると周りに伝染します。
逆も同じで、一人が「まあ、何かあっても死ぬわけじゃないし」という態度でいると、明るい雰囲気が伝染して職場全体が明るくなります。
笑うことの効果は意外にバカにできません。
どうしようもないことでも、
「どうしようどうしよう・・・(オロオロ)」
とうろたえながら仕事をするのと、
「ま、うまくいかなくてもしょうがないか。神様じゃないんだし」
と思ってやるのとではまるで違います。
どうしても笑えないときは口角をあげるだけでもOK。
表情と気分は密接に関係していて、たとえ暗い気持ちのときでも、口角を上げるだけで不思議と気持ちがマシになります。
ユーモアが身につく
ピンチに笑えるようになると、余計なことを言える心の余裕が出てきます。
適度なユーモアは人をリラックスさせます。
この人と一緒に働きたいと思わせるためにも有効ですね。
まとめ
真面目をやめるために必要なことは、
・60点主義
・適度な無責任
の2つです。
これらを実践しているうちに「真面目だね(笑)」と言われることは間違いなく減ってきます。
肩の力を抜いた人生を楽しんでみませんか。